地震 台風 雨 雨 雨..
今年の夏は、スピードの遅い台風と線状降水帯の怖さを思い知らされた。
そして、巨大地震注意報が初めて発令された。
弱っている土地にかかる雨雲。日本中の人々が『もう、やめてください』と願ったけど、過ぎ去った後に悲しみ苦しむ人々の映像を見て、無力さを思い知らされた。
世界中から災害のニュースを耳にする今、自然はただ活動を繰り返してるだけかもしれない。
それにしても 観測史上初の記録が毎年のように聞こえてくる。10月中旬なのに夏のように暑く、かと思えば、気温が急降下し、寒暖差が激しい日もある。
自分が子供の頃に過ごした夏とは違う夏になってしまっている。
私の住む地域は台風の被害はなかったが、溢れる排水溝や裏の急斜面が気になって、1泊だけホテルに身を寄せた。
最後の唐揚げ
巨大地震注意報が発令され 一気に緊張感に包まれたのは、皆さんも同じだろう。本当に来るんだ…て、思いたくないけど そうみたい。
実は、私の住むエリアは、その後揺れた地域にあたってしまった。
鶏の唐揚げの準備中だった。
震度4くらいだったけど 巨大地震という単語が頭にあり、ここなの?!?と慌ててしまった。ドキドキが止まらず動揺していたが、その後揺れはしなかった。
変なテンションで 避難の準備をしていたら、夕飯にしては遅い時間になってしまった。
迷ったが、ガスが使える今のうちに 揚げてしまおう。
地震が来た時のシュミレーションを頭でしながら、
『最後の唐揚げになるかもしれない』
そう思ったら、唐揚げを揚げていられる今って、ものすごく幸せなことだなと思えた。
面倒くさくてあんなに敬遠してたのに。。。
そして揚げたてをパクリ。
『え!!めちゃくちゃ美味しい!!手作り揚げたて最高、今まで、なんで作らなかったんだろう。』
最後かもしれないと思って揚げた唐揚げは、強烈に美味しかった。
次の日、地震は来ず、いつもの朝を迎えられたことがありがたかった。ルーティンのお茶を入れる動作、昨日のままのキッチン。変わらず続きがスタートできたことに感謝した。
ありふれすぎて気が付かなかった些細な日常が際立って見えてくる。
なんか ありがたいなー。
その後、大きな地震は来なかったが、大雨停電になった。
そして洗濯できること、お風呂に入り清潔でいられること、水が出る、トイレが流れる、電気が使える…あたりまえと思って気がつけなかった、ありがたさ。
何気ない日常に感謝して生きなさいと念を押されているようだった。
仕事に、やらなきゃいけないあれやこれ、忙しい、大変、疲れた、そんなことばかりに気を取られて、感謝するなんて忘れて生きてたから、思い出しなさいってことかぁ。
あれから秋に入った今も、鳥の唐揚げを何度か揚げている。腕も上がって美味しい唐揚げが作れるようになってきた。
最後の唐揚げになる日が来るのか来ないのかは自然次第だけど。
いつもと変わらぬ朝がやってきたこと ありがたいなと思える自分、何だか良い。
この夏の自然は私に、毎日感謝して生きなさいと教えてくれたようだ。
毎日楽しいことばかりでないし、落ち込む日も 全然うまくいかない日も、起き上がりたくないと思う日も、色々あるけども、何気ない日常を送れていることに感謝していきたい。
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